特別診療

当院では院長の持つ特許を使用した特別診療を行っております。

特許の詳しい内容は下記のリンクをご覧ください。

また、難易度の高い眼科・口腔・手術などは、専門病院との提携治療をおこなっております。

緑書房刊「WAN」より抜粋

愛犬の免疫機能に作用してバランスを整える

「霊芝」のチカラでアトピー性皮膚炎にアプローチ

 

皆さんは「霊芝(れいし)」という言葉を

目にしたり耳にしたことはありませんか?

中国で「霊芝(リンツィー)」とよばれるこのキノコは、

数千年にわたり健康維持に役立つ民間薬として用いられてきました。

日本では通称「マンネンタケ」と呼び、体に及ぼす働きについては古くから知られ、

8世紀に成立した『日本書紀』にも記述が見られるそうです。

この霊芝をイヌの健康維持に役立てようという試みに取り組んでいるのが、

日本大学の産学提携ベンチャー企業であるスノードリーム(株)。

そこで今回、同社で研究・臨床の両面にたずさわる

川島動物病院院長の川島眞先生に、

イヌの健康づくりにおける霊芝の可能性についてお聞きしてみました。

 

 

 

―最近、病院に訪れるペットにはどのような疾患が目立ちますか?

 

「季節によってもバラツキがあるかもしれませんが、やはり目立つのは皮膚のトラブルですね。それもいろんな治療法を試したあと、どうにも改善が見られなくて駆け込んでくるケースが多いですね。動物病院において慢性化した疾病の状態や治療法を把握しきれていない場合や、、飼い主さんがよかれと思って与えた食事やサプリメントでかえって悪化した場合などもあり、トラブルのきっかけや内容、度合いはさまざまです」

 

 

―近頃では、愛犬にサプリメントを与えるのはごく当たり前のことになってきました。飼い主さんからサプリメントの話題が出されたとき、それを聞いてよく勉強しているな、あるいは逆にうわさが一人歩きをしているな、と感じた経験はありますか?

 

「サプリメントについては相談を持ちかけられることもありますし、なかには確かによく勉強されている方もいますね。ただ、よく勉強はしているけれど“間違っている”というケースがあるのも事実です。「人からいいと聞いたので与えたけど思うような結果にならなかった」「以前与えたときは功を奏したのに今回は改善しない」などの言葉をよく耳にします。飼い主さんなりに勉強して納得のいく情報を得たのかもしれませんが、、たとえサプリメントはよくても病気の原因に対して対処が間違っているために、期待したような結果にならないこともあります。ペットの病気に対して素人考えで安易にに与えるのは事態をややこしくする場合もあります。ただ、処方ということに関しては実は臨床の場でも同じような難しさがあります。獣医師のほうでもきちんと勉強しておかないと正しい判断と適切な処置ができないくらい、獣医療の研究が日進月歩していますし、様々な製品が次々と生み出されています」

 

 

―獣医療の専門家の立場から、飼い主さんには愛犬の生活のなかでサプリメントをどう位置付けてもらいたいとお考えでしょう。

 

「栄養にかたよりが生じなければ常用してもいいと思います。あくまでも栄養補助としての存在ですね。ただ、体に何らかの変化をもたらすからサプリメントへの関心が集まるわけで、飼い主さんがサプリメントに体感できる効果を求めるのはある意味で致し方ないかなと思います。一般的には医薬品ほど強い作用は期待できないとはいうものの、サプリメントのなかには免疫系などに作用するものもあります。そのようなサプリメントは与える目的と適切な使い方をきちんと理解しておかないと、きっと良い結果は得られないでしょう」

 

 

 

―先生は現在、「霊芝」が原料のサプリメントを用いた臨床に取り組んでいるとお聞きしました。実際にはどのようなケースで処方されるか教えてください。

 

「皮膚病です。なぜ皮膚病かというと……霊芝はいいものだという認識がもともとあったからです(笑)。ただ、霊芝の作用には矛盾があって、その矛盾をひも解きながら研究を進めました。霊芝はもともと免疫を強めるといわれていますが、免疫系のバランスが崩れている病気、例えばアレルギーやアトピーに応用した場合に症状を改善するのか、さらに悪化させるのかについて関心があり、最初に検査しました。その検査結果から、霊芝が皮膚病に効果が高いだろうという結論に至り、臨床に応用しはじめました」

 

 

―ひとくちに皮膚病といっても、具体的にはどのような症状のときに処方することが多いのですか?

 

「研究と臨床に取り組んで2年ほどになりますが、現在、処方で最も多い対象はアトピー性皮膚炎です。アトピーを診断するのに「Th検査」というのがありまして、この検査の結果により病気の表面だけでなく、体の内面で免疫系に何が起きているのか確認できます。症状が軽ければ、動物の身体の免疫はホメオスターシス(恒常性)があるから、何らかの刺激を与えることによって正常な状態に戻ろうとします。そのレベルならいいのですが、長年治療を続けてきたのに改善が見られない、治療の結果かえって悪い状態になってしまった、という場合は治療がますます困難になります。でも、そうした場合でも私たちが研究した結果では、「Th検査」で確認したTh細胞の問題点を霊芝のサプリメントによってTh3、Th2、Th1の順に数値を下げていくと、アトピー性皮膚炎の症状は瑩山していくことがわかりました。これまでの治療のほとんどは、Th2とTh1のバランスだけで見ていました。Th2が高くてTh1が低い時にアトピーの症状が出たとすると、Th2を下げれば緩和すると考えられていたんです。かゆみは免疫反応で起こりますから、いったんかゆみが収まればアトピーは改善された、ととらえるんですね。しかし、これでは根本的な問題解決にはなっていない。症状が軽ければそのまま再発しないケースもあるでしょうが、重度の場合ではなかなかよくなりません。それが、われわれが取り組む霊芝のサプリメントによる治療プログラムなら、ほとんど改善に向かわせることができます」

 

 

―アトピーの症状が重度の場合、どれくらいの期間をかけて診断と処方を行うのでしょうか?

 

「霊芝の処方をはじめて2週間目くらいから変化して、1ヵ月から長くても3ヵ月で症状の改善がはっきりわかります。愛犬の皮膚病で苦労していた飼い主さんにしてみれば、それまでの数ヵ月や数年間はなんだったんだろうという思いでしょう。毎年あるシーズンになると発症していたのが、治療の結果にもう苦しまなくてよくなったと喜んでくれますよ。私たちが取り組んでいる治療で大事なのは中医学(中国伝統医学)の考え方です。そこには症状と原因、症状のなかに体力と回復とがあるんですが、回復の部分には遺伝が絡んでいて、あるものは科学的に解明されてきている。サプリメントを用いるというのは、西洋医薬でどこかの部分に強烈に作用して病気を抑え込むのではなく、体のバランスを整えて元の状態に戻してあげるところに意味があります。症状→原因→回復という流れを個々の状態で見極めて行う治療を「テーラーメイド療法」といいますが、まさにその発想は中医的です。そこに西洋医学で解明されている部分を判断材料としながら、霊芝特有の成分によって生体バランスを整えていく。極端なかたよりをもたらさないので、サプリメントを用いる治療というのは非常に有効だと思いますね」

 

 

―先生が処方される霊芝のサプリメントは、どのあたりが優れていると実感されていますか?

 

「とにかく霊芝の有効成分がきちんと抽出されている点が挙げられますね。それから、余計な素材が組み合わさっていないのが大きな特徴でしょう。ほかの材料を配合した製品は免疫機能に思わぬ作用をもたらすことがあるので、霊芝単独のほうが個々の治療に適しているんです。それと、なんでもかんでも霊芝が入っていればいいというわけではないんですよ。もともと「Th検査」というのは、薬やサプリメントが体にきちんと作用するかどうかをチェックするために使われてきました。それで調べてみたところ、霊芝を含んだ他製品には変化をもたらさないものがたくさんありました。原料の霊芝は質が高くなければなりません。そういえば、とてもおもしろいと思ったエピソードがあったんですが、私が属するスノードリーム(株)の代表と中国へ講演に訪れた際に、皮膚病と外科の第一人者と言われる方からこう言われたんです。『霊芝は確かにいいものです。ただ、わが国では質の高いものは貴重で、なかなか手に入らないんです』。古くからずっと用いてきたものに違いないのに、本場の中国でも質が高い霊芝が非常に少ない実情にびっくりしました。北京でさえもまず入手困難だそうです。それに比べて、我々が取り扱うサプリメントは、高品質の霊芝から治療に有効な成分がしっかり取り出されていることは確かですね」

 

 

―ペットたちの健康維持に用いた霊芝には、今後どのような可能性があるとお感じですか?

 

「私たちが使っている霊芝サプリメントは、「Th検査」による結果をふまえた処方で、皮膚トラブル、特にアトピー性皮膚炎に有効だと実証できました。発症してからの治療ばかりでなく、発症しにくい体づくりに役立つ可能性もあるでしょう。また、人間の医療の研究論文では、アトピーと喘息は密接にかかわり合っているのではないかと報告されています。獣医療においても、もしかしたら現在とは違う側面が見えてくるかもしれませんね。それと、治療プログラムに入る前に、飼い主さんに対して個々の症状と原因、回復に向かうための取り組み内容について、時間をかけてじっくり説明します。もちろん治療後も同じように細かく話す機会を持ちます。ほとんどカウンセリングみたいな感じですね。これまでどんな症状が見られたか、現在の状態は、今後ありえる方向の確認、つまり過去→現在→未来というふうに全体を見すえて治療していくわけです。サプリメントをうまく活用していくなかで、個々の状況に応じた「テーラーメイド療法」の正しさにも手ごたえを感じています」

 

アトピー性皮膚炎の診断と治療の考え方

症状が診断基準(Tom Willemes提案)を満たしていて、Th検査で血中Th2、Th3が正常範囲よりも増加しているとアトピーと診断できる。接触性皮膚炎ではTh2が増加するがTh3は増加しない。皮膚症状は主にTh2が関係し、Th3はアトピー性皮膚炎発症の引き金となっていて、これまでの治験からTh2、Th3の順に検査値を正常化していくとアトピーが治癒していく。

 

Th検査とは

免疫系の司令塔であるヘルパーT細胞は、その機能に応じていくつかに分類される。このうちヘルパーT細胞の主要なグループであるTh1、Th2、Th3の血液中の数や細胞表面と内部の活性を測定することで、病気の診断、近い将来の病状の変化の予測や治療法の選択が可能になる。